インプラントとは インプラントの費用

インプラントとは

 インプラントとは歯科用語では人工歯根のことを指します。広義的には、歯を失った箇所の歯槽骨に穴をあけ、人工の歯を埋め込む治療やその人工歯をインプラントと言います。天然の歯と同じように噛むことが出来るメリットがあり、場合によっては強くかみすぎてしまう弊害も。歯科医療でインプラント矯正と呼ばれるものがありますが、これは矯正器具を骨や歯に埋め込むことで従来の手法よりも早く仕上げる方法です。
 英語のimplant(植え込む)は、医療の用語としては人工物を体に入れること(移植)を指します。
 歯科用語以外では、骨折した骨に人工素材を入れて補強したり、豊胸手術で胸にシリコンを入れることもインプラントといいます。
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インプラントの費用(1本)

 インプラント治療は費用が高額になります。人工歯1本埋め込む料金も相場で30万円~45万円程度と高めです。保険外治療になりますので、価格は歯科医が自由に設定できます。10万円台~60万円台までと様々な値段で営業している歯科医が存在します。
 治療費の金額を記録しておき確定申告で医療費控除を利用しましょう。
インプラントとは-費用

インプラントの治療方法と流れ

歯科インプラント治療の方法と流れを手術手順だけ簡単にまとめてみます。
  1. 局所麻酔後に歯肉切開後に歯槽骨にドリルで穴をあけ、
  2. チタン製の人工歯根素材(インプラント体)を歯槽骨に埋め込み3~6ヶ月待ちます。
  3. 人工歯根の上に人工歯の土台(アバットメント)を装着し、
  4. アバットメントに人工歯冠を被せて治療が完了です。 
  5. インプラント治療
 手術前にはCTスキャンやレントゲンを撮り、骨の厚さや神経の位置を確認します。手術中は局所麻酔で痛みはありませんが、手術後は親知らずの抜歯時と同じような痛みが短期間あります。手術後、口の中が落ち着くまでは、細菌感染が起きないように注意します。 


インプラントのアフターケア

インプラントの治療終了後、年に1~2回は担当医によるアフターケアが必要です。この定期健診では噛み合わせや衛生管理の状態などをチェックします。頻繁に調整が必要になる入れ歯のアフターケアに比べて回数は少なめです。

インプラントと他の治療法との違い

 歯科インプラントは高度で高額な治療であるものの、従来の入れ歯やブリッジにはないメリットが多く、高齢社会にある日本でも注目されている技術です。
 インプラントの他の義歯治療法である「隣の歯を削るブリッジ」や「隣の歯にスクラプという鈎で引っ掛ける可撤式部分入れ歯」は、共に残った歯に負担をかけます。
 インプラントにはその心配がありません。

 

インプラントがお勧めな人

 インプラントは、顎の骨が少なかったり、口の衛生管理が普段からできないタイプの人には向いていませんが、入れ歯の不便さに比べて多くのメリットがあります。インプラントが可能な年齢は骨の成長が止まった20歳~70歳ぐらいまですが、骨の状態によってはそれ以上の年齢でも可能です。
  • きれいな発音・発声が要求される仕事についている人
  • 食事を楽しみたい・固いものも噛みたい人
  • ブリッジや部分入れ歯のスクラプで健康な歯に負担を掛けていると思うと気が重い人
  • ブリッジや部分入れ歯のスクラブで負担をかけている歯が弱り、歯周病で歯を失いかけている人
  • 入れ歯の異物感や年寄り臭さが嫌だという人
  • 事故で歯を失った若い人

歯のインプラントの歴史

 歯のインプラント治療が生まれたきっかけは、スウェーデンの整形外科医ブローネマルク教授の発見でした。
 1952年、教授は骨の成長を見る実験で、うさぎのひざの骨にチタンを植え込みました。しばらく時間がたってからチタンを引き抜こうとしても全く引き抜けなかったのです。
 教授はこの結果を人に応用し、「人の骨にチタンを埋め込むと何カ月後には埋め込んだ時のわずかな骨とチタンの隙間がふさがってチタンが骨に半永久にくっつく」という大発見を導き出したのです。この結合をオッセオインテグレーションと呼ぶようになりました。
 現代の歯のインプラント治療もこの「オッセオインテグレーション」の研究から実験を重ね発展したものです。「上の顎骨は6ヶ月」「下の顎骨は3ヶ月」というチタンとの結合時間を導き出した結果生まれた歯科医療技術になります。
 インプラント治療は今もなお進化を続けています。下顎より成功率の低かった上顎が「タイユナイト」「オッセオタイト」など新しいインプラント素材が開発され、下顎同様に成功率が99%以上になったのも2000年を過ぎてからです。これからも骨結合の向上、骨移植技術の進歩、上部構造の品質向上でインプラント治療技術はさらに進むと考えられます。

日本における歯のインプラント治療の歴史

 インプラントが研究開発途上の時代、コバルト・金・白金・セラミックなどが素材として使われてきました。日本でもセラミックを利用したインプラントが注目されましたが、その臨床成績は決して芳しくなく歯科医の間でもインプラント治療に対する評判もいまいちでした。
 日本でチタンを利用したオッセオインテグレーテッド・インプラントが導入されたのは1983年です。東京医科歯科大学の小宮山氏がブローネマルク教授のもとで3年の学び、スウェーデン留学から技術を持ち帰りました。その優れた技術が認められると、東京医科歯科大学の次には日本歯科大学が続き、現在ではほとんどの歯科大学がオッセオインテグレーテッド・インプラントを導入しています。
 日本は欧米先進国に比べて、インプラント治療に関しては教育が遅れたために、症例はまだ少ないです。インプラント治療を行っている歯科医もかなり少数派です。21世紀になり日本でも各大学でインプラント学科が設置され始め、いよいよ日本でもインプラント治療が普及していく段階になりました。

インプラントに期待できること

 日本では欧米先進国に比べ、歯を悪くしてなくしてもそのまま放置しておく人がほとんどです。
 しかし、厚生労働相の調査では歯が丈夫な人は、歯がない人に比べて毎月1万円治療費を節約している計算になるという調査結果が出たことで、インプラント治療に注目が集まりつつあります。
 もちろん、健康的な人ほど歯も含め体の器官臓器がそれぞれ健康であるということも言えます。しかし、逆に歯を取り戻したら健康を維持できる・取り戻すことができることになるのではないかという論理が成り立ちます。
 実際、インプラントで噛む能力が復活することで大きな健康効果を得ている患者は多いです。

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