インプラントの保証制度

 歯のインプラント治療を受ける際に、保証制度はあるかどうか担当医にきちんと聞いておきましょう。保証制度がある場合は、具体的にどうような出来事に対してどこまで対応してくれるのか聞いておきます。
 起こりうる事例を挙げてみます。

インプラント素材の保証制度

 インプラント素材の保証制度はあるのか聞いてみましょう。
 インプラントの上部構造(人工歯)の部分は素材がプラスチックなら、すり減ったり、色が変わったりします。セラミック素材の場合は割れることがあります。長期間の使用でこのような出来事が起きた場合は消耗品としてみるのが通常ですが、「1年で亀裂が入った」というような場合、どうように対応してくれるのか聞いてみましょう。

インプラント手術の保証制度

インプラント手術中の問題や手術後に問題が発生したときにどうように対応してくれるのか聞いてみましょう。
 インプラント体を埋め込む手術で自分の体に何か問題が発生した場合、対処できるものから、取り返しのつかないケースまであります。
  • 下顎の神経損傷の事故
  • 上顎洞や鼻腔の事故
  • 血管損傷による出血事故
  • 骨のやけど
下顎の神経損傷の事故
 下顎の神経損傷の事故ですが、インプラント手術中に起こる事故で特に多いがこれです。CT(コンピューター・トモグラフィー)を使って骨の形状や神経の位置がわかるようになったため、神経損傷の事故は以前よりも大幅に減ったものの、今でも多い事故です。下顎骨中の神経は知覚神経であり、運動神経ではありませんので、顎が動かなかったり、筋肉が引きつったりするようなことはありませんが、麻酔をしたときのような神経麻痺が常にあります。
 万が一に神経の損傷が起きてしまった場合、ビタミンや薬物投与による治療を行って対処します。どこまで回復できるかは個人差によります。ただし、神経を完全に切断してしまった場合は回復不可能になってしまいます。

上顎洞や鼻腔の事故
 上顎洞の損傷による蓄膿症や、鼻腔の損傷による大量出血の事故があります。これらはインプラントの事故の中でもそれほど起きる部類ではありません。

血管損傷による出血事故
 血管損傷による出血事故は、大きなものは動脈や舌の根元にある大きな血管を損傷してしまったりと、ドリルの操作を誤まることで起きます。また、脳梗塞の薬のように血液をサラサラにする薬を飲んでいる場合、治療中の止血が止めにくくなることがあります。このような患者は一時的に薬を止める必要があります。対処が遅れると危険なケースです。

骨のやけど
 骨の細胞は温度が5度上がると死んでしまうため、手術でドリルを使う際は、生理食塩水をかけて冷却しながら行います。それがうまくできていないと、骨が死んでしまうため、インプラント体の結合が上手くいかなってしまいます。そうなった場合はインプラント体を引きぬき、骨の再生を待って再度手術を行うことになります。